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2010/9/18

妄想の吐き出し  イナズマイレブン

原稿が終わったので、その間にふと思い付いた妄想を吐き出してみる。
色々と描いてみたい絵とかもあるけど、今はそんな気力がありません。原稿だけで真っ白に燃え尽きちまったぜ……。

と、言う訳で作品はSSとなります。


※ お約束の注意事項 ※
3のED後の話になります。
CPは鬼道×夏未です。
実際二人がいちゃこらしている場面は微塵もありません。
CPと言うよりは鬼→夏な一方通行です。
目薬の用意は忘れずに(笑)

以上を理解の上で、続きを読むからどうぞ!


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それは、本当に偶然だった。
キャラバンに忘れ物をしてしまった私は、皆が宿舎に戻り誰も居ない筈のその場所を訪れ、偶然に二人の人物が居るのを見付け咄嗟に物陰に隠れてしまう。
一人は円堂守。イナズマジャパンのキャプテンとしてチームを引っ張り、日本代表をフットボールフロンティア世界大会優勝へと導いた少年。彼には何故か人を惹き付ける魅力があるらしく、チームの皆が全員が彼に全幅の信頼を置いている。彼自身はそういう所には鈍いみたいだけど。
もう一人は久遠冬花。日本代表イナズマジャパンの監督である久遠道也の義理の娘でチームののマネージャー。木野さんや音無さんの話だと、私がチームを長く離れていた間に随分と頑張ってくれていたみたい。円堂君の幼馴染だと言う話も聞いた。それに……

「守君。私、守君が好きなの」

私の思考は彼女の言葉で遮られる。そう、彼女もまた円堂守に惹かれている。……私と同じように。

「ああ、俺も冬っぺの事が大好きだ!」

顔を朱に染め決死の覚悟で想いを伝えた少女に返された言葉。だけど、私は知っている。この少年が少女の意図を理解して返事をしていない事に。

「冬っぺも、豪炎寺や鬼道、染岡に吹雪だろ。それに風丸と壁山……とにかく、チームの皆が大好きだ。あ、勿論監督やマネージャー達の事も大好きだぜ」

こういう男なのだ、円堂守という少年は。自分の名前がその他大勢に含まれている事に不満を感じると同時に、決死の覚悟を振り絞り告白を決行した少女へは同情の気持ちを抱く。そう、この程度でどうにかなる位なら彼はとっくに……。
兎に角、これ以上覗き見を続けるのは野暮だと思い、ひとまずこの場を立ち去ろうとしたその瞬間、私の瞳に映ったのは彼に唇に自分の唇を押し付ける彼女の姿。

「違うの、守君。私の好きは、こういう好きなの」

物静かで儚げな少女。彼女を見た時の最初の印象はそんな感じだった。だから、天然で女心など微塵も汲み取れない円堂君が告白に対し斜め方向の返事を返した時、そこで完全に意気消沈してしまうと思った。そんな予想を裏切り彼女は更に大胆に彼に詰め寄った。

「冬っぺ。あ、えっと……俺」
「守君、好きです。私と……付き合ってください!」
「……ごめん、冬っぺ。俺、そういうの良く分からないんだ」

一瞬の沈黙。悲壮な表情を浮かべる少女。そんな情景に胸が痛むと同時に、安堵を感じてしまう。彼が他の女性(ひと)のものにならなくて良かった。そんな自分勝手な感情を抱いてしまう自分は、酷く醜いのでは無いだろうか。

「今はサッカーが楽しくてさ、他の事ってあんまり頭に入らないんだ。それで、カーチャンには良く勉強もしろって怒られるんだけど……」

少女の表情に気付ず言葉を続ける少年。どんどん脱線していくかと思われるその言葉の続きは、私自身耳を疑いたくなるような信じられないものだった。

「そんな俺だけどさ。冬っぺがそれでも良いって言ってくれるなら。俺は、冬っぺの気持ちに応えたいと」

それ以上先の言葉は聞こえなかった。無意識に動いた両足が一刻もこの場を立ち去りたいと身体を動かしたから。
気が付けば、私は部室の前に居た。フットボールフロンティア全国大会制覇。エイリア学園の野望を阻止、そして世界大会優勝の立役者を排出した学校にしては、みすぼらしいとも言える小さな部室。

「……最初は、サッカー部を潰そうとしてたのよね」

誰に話し掛ける訳でも無く、独り呟きを漏らす。それが、何時からだろう。マネージャーとしてチームの為に慣れない雑務に関わり、単身彼の祖父について調査を決意するまでに、彼に惹かれていたのは。

「鍵も掛けずに……不用心な事」

何気なくドアノブに手を掛けると抵抗なく扉が開き、管理能力の甘さに思わず失笑を零す。部屋に入ると同時に鼻を突くのは汗と埃に塗れた匂い。以前の自分なら不快に感じ一刻も早く立ち去りたいと思うようなその匂いさえ、今は何故か大切なものに感じられる。

「円堂……君」

ぽつりと口から漏れ出た言葉。生まれて初めて人の役に立ちたいと思った、愛しい人。でも、彼にはもう……。
自然と溢れて来る涙。止める事が出来ない。止める必要も無い。どうせこんな場所に誰も訪れたりはしない。今は、虚勢を張る必要も無い。だから、泣こう。今は感情のままに……。

「黙って立ち去るつもりでいたが」

突然響く言葉に驚いて俯かせていた顔を上げる。涙を拭く余裕も無いまま声のした方向を振り返れば、涙で滲む視界に映るのは見慣れた少年の姿。

「随分と良い趣味をしているのね、鬼道君?」

泣いて居る場面を見られてしまった羞恥に頬を朱に染め、顔を逸らし服の袖で乱暴に涙を拭い去り、普段は紳士的にも感じる相手が黙って自分の様子を眺めていた事に対し、皮肉をたっぷりと乗せた台詞を紡ぐ事で、普段の自分らしく気丈に振舞って見せる。

「覗き見をするつもりじゃ無かったんだが」
「結局覗いたのなら同じじゃなくて?」

言い訳を紡ぐ少年にキツイ言葉を投げつけてやる。他人に見せたくは無かった自分の弱い部分。その現場を目撃されて混乱している状況では思考もまともに働かず、感情のままに棘のある台詞を発してしまう。
そんな私の様子にも彼は何ら動じる事無く、小さく方を揺らし口元を緩め笑みを浮かべながら部室へと足を踏み入れ扉を閉める。

「見られたく無いなら、せめて鍵くらいは掛けておくべきだったな」

悪びれる事も無く告げられる言葉。カッとなって反論しようと相手の顔を睨み付けると、瞳に映るのは笑みを消して自分を見つめて来る少年の視線。もっとも、実際に彼の瞳は見えないのだから視線を感じるというのは比喩表現になるけれど。

「不用心だったのは認めるけど、それが覗きの正当な理由になるとでも思って?」

恥ずかしい場面を見られた羞恥と、相手の言葉通りにあまりに不用心過ぎた自分への苛立ち。両方の感情が入り交じり唇から自然と発せられる言葉は相手を責めるものとなってしまう。
早く消えてくれないか。それとも自分が立ち去れば良いのか。一刻も早く独りになりたい。惨めな思いを感じた上に痴態を曝してしまうなんて、今日は厄日だとしか思えない。泣きたい。思い切り泣いて、疲れて眠って……目が覚めれば全部夢だと良いのに。

「お前のあんな表情を見たら、放っておけなかった」

現実逃避を始めた私の思考を遮るのは淡々とした彼の声。冷静で居られない自分に対して、落ち着きはらった様子で接してくる彼の態度に、その行動理由が善意からであったとしても感じるのは苛立ちのみ。

「放っておいて。貴方には関係ないわ」
「理由も聞かず無関係と断言されたくは無いな」
「貴方に話して聞かせる義理も義務もありません」

はっきりと言い切ってやる。そう、例え相手が誰であっても……仮にお父様であったとしても、今の気持ちは伝えたくない。ましてや他人である少年に対し何故そこまで説明をしなくてはならないのか。

「円堂の事か?」
「……ッ! 貴方、もしかしてそこから見ていたの?」
「いや、お前が取り乱す程の事だ。他の理由が咄嗟に思いつかなかった」

しまった、まんまと誘導尋問に引っ掛かってしまった。普段の自分ならこんなに簡単に口を割ったりしない筈なのに。矢張りこの場に居てはいけない、部屋へ戻ろう。そうすれば独りでゆっくりと泣く事も出来る。
無言で相手の脇を通り過ぎようとした時、強く腕を掴まれる事でそれ以上進む事を阻止される。何故邪魔をするの。怒りを露わとした表情で相手を睨みつけてやるも、彼の表情からはその真意は汲み取れない。

「放っておけない」
「だから、貴方には関係無い」
「関係無くなど無い!」

気が付けば私の身体は彼の両腕により強く抱き締められていた。咄嗟の出来事に呆気に取られてしまうが、暫くして自分の置かれている状況を理解する事が出来ると、彼から身体を離そうとささやかな抵抗を試みるが悲しいかなか弱い女性の力では本気になった男性には敵わない。

「どういう……つもり?」

相手の意図が読めずそのまま疑問を口に出す。回りくどい問答を繰り返す程今の私に余裕は無い。

「円堂はあの通りの男だ。鈍い……いや、愚鈍と言い捨てても良いかも知れない」

彼が何を言っているのか分からない。私が泣いていた理由は確かに円堂君が関係している事は先程暴かれてしまった。それでも尚、彼の言葉にはどんな意図があるのか理解出来ない。

「自分に好意を持っている相手の事に気が付かず、振り回す。本人にその意図が無いとしてもな」
「……鬼道君。一体何が言いたいの?」

相手の口ぶりから先程キャラバンの前で見た告白の様子までは知らない筈。その相手が実に的を射た話題を口にするも、矢張り何が言いたいのか理解出来ない。いい加減にして欲しい。さっさと結論だけを述べて私を解放しなさい。

「果たして、それは円堂だけに言える事か?」
「それは、どういう意味」
「自分が好意を持たれている。そう感じた事は無いのか?」

瞬間、私の頭に強く殴れたような衝撃が走る。実際にはそんな事実は無かったのだけれど。
雷門理事長の娘。自分で言うのも何だけれど、容姿にだって自信はある。非公式にファンクラブなんてものが設立されている辺り、全く他人から好意を抱かれていると感じて居なかった訳ではない。けれど、それはアイドルに対するそれと変わりない。高嶺の花、権力者の娘。それが理由で持て囃されて居たに過ぎない。
けれど、今の彼の言葉は違う。彼の言う好意と言うのは……

「お前は雷門の中で凛と咲く一輪の気高い薔薇だ。それが今にも折れてしまいそうな程に弱々しい姿を見せている」

やめて、言わないで。聞きたくない。聞きたくないのに、意志に反して相手の台詞を遮る言葉を発する事が出来ない。

「好きな女性のそんな姿を見て、放っておける程俺は冷静では居られ無いらしい」


『好き』


たった一言の言葉。それが何故、此処まで感情を揺さぶるのだろう。私は、その一言をどうして口にする事が出来なかったのだろう。

「お前が円堂に惹かれて居るのは知っていた。だから、言うつもりは無かった。お前が幸せならそれで良い……そう思っていた」

相変わらず淡々と紡がれる言葉。でも、その声が微妙に……本当に些細と呼べる程度に震えているのは多分聞き間違いじゃない。

「話したく無いかも知れない。だが、もし許されるなら。話を聞かせて欲しい」

私は気付いて居なかった。この時すでに瞳から溢れた涙が頬を伝っていた事に。
自分には勇気が無かった。想いを伝えるのが恥ずかしかったし、拒絶されるのが怖かった。だから、相手が鈍感だと言い訳を作り只逃げていた。
でも、この人は違う。自らの想いをその心の奥に閉じ込めた。ただ、相手の……私の幸せだけを祈って。それはどれだけ辛い事だろう。もし、円堂君が他の誰かを好きだと言っていたら私はこの人と同じ考え方が出来ただろうか?

「……泣いてもいい。今は、今だけは俺がお前の支えになってやる」

その一言がトドメとなった。
何時の間にか相手の両腕から解放されて自由になっていた身体は、両足の力を失うと同時にその場に崩れ落ち床に尻餅をつく。痛みを感じる暇も無く、私は泣いた。こんな風に声を上げて泣くのは何年振りだろう。そう思える程に遠慮無く無様に感情を曝け出した。
泣き疲れて落ち着くまで彼はずっと優しく私の頭を撫でていてくれた。散々みっともない姿を見られた直後という事もあり、私の唇は何の抵抗を感じる事も無く今日の出来事を彼に語っていた。

久遠さんの告白を偶然目撃してしまった事。
一度は断られたように見えて安堵してしまった自分の醜さ。
予想に反して、円堂君が彼女の応えようとした事。
今まで勇気を出して告白すら出来無かった己の不甲斐無さ。
どれだけ後悔してもし足りない。苦しく辛い自分の心境。

上手く言葉に出来たかは分からない。嗚咽混じりで聞き取り難かったとも思う。それでも彼は余計な口を挟む事無く、私の言葉が途切れるまでじっと黙って聞き続けてくれた。

「言いたい事は全部言えたか?」

彼の言葉に小さく頷く。と、同時に強い羞恥心に襲われるのを感じる。私は何故こんなに無防備に自分を曝け出しているのだろう。お父様とだってこんな話はした事が無かったのに。

「なら、今度は俺の話を聞いてくれ」

予想外の言葉に思わず顔を上げて彼の顔を見つめてしまう。きっと、今の私は涙で濡れてぐちゃぐちゃになった酷い顔をしているに違いない。でも良いわよね。もう、既にそんな事を気にする必要が無いくらいに醜態を曝しているんだから。
暫く待ってみるも相手の口から言葉が紡がれる様子は無い。眉間に皺を寄せている様子から言葉を選んでいるようにも感じるが、流石に何時までもこうしている訳にはいかない。

「話があるなら早く「分かっている、済まない」

急かそうとする私の言葉を遮るものの気分を害した様子は無く、逆に申し訳なさそうに謝罪を紡ぐ彼。そんな表情をされたら私が悪者みたいに思えるじゃない。気の効かない人ね。

「俺は、円堂にはなれない。だが、あいつの代用品にくらいにならなれる……と、思う。傷心のお前に付け込んでいる汚い手段なのは分かっている。それでもいつか円堂の事が吹っ切れて、俺を鬼道有人として見てもらえるのならば、いつまででも待ち続ける。だから……」

その先の言葉は必要無い。サッカーの事となれば天才的なのに酷く不器用な人。そこが、何処か彼に似ている……なんて感じるのは流石に失礼だから口には出さないけれど。
私はそっと人差し指を立てて相手の唇を押さえる。咄嗟の出来事に驚いて言葉を失う相手に涙の筋が頬に残る顔で軽く微笑みを浮かべてみせる。

本当はずるいのは私の方。彼の好意に甘えて自分を慰めようとしている。だけど、もし本当に円堂君の事を素直に祝福出来る。そんな風になれたなら、私は……

「一つ、条件があります。私の事は"お前"では無くてちゃんと名前で呼ぶ事。これは、私自身の本心だと思って貰って構いません」

考えてもみなかった方向へと転がり出した二人の関係。お互いにお互いを慰め合うだけの酷く滑稽なものかも知れない。
それでも立ち止まっているよりはずっと良い。終着点が何処になるかは分からないけど、今はただ真っ直ぐに思った道を進めば良い。そんな素直な気持ちになれたのは貴方のお陰なのよ?

……なんて、口が裂けても言ってあげないんだから。その代わりに私らしく素直では無い言葉を貴方に送ってあげる。

「これから宜しくね、有人君。頑張って私を貴方に振り向かせて頂戴」


〜FIN〜


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おはようございます、こんにちは、こんばんは。
SSってどの長さまでがSSなんだろう。最近そんな事を考える逢魔刻夜です。

本当はもう少し短く纏める予定だったんですが、気が付けば書いても書いても終わらない状況に……。誰か文章を上手く纏める才能を下さい。……って前にも同じ事を言ってた気がする(笑)

今回はメインキャラと言う事もあり二人+αの「らしさ」を出せるように頑張ってみましたが、どうでしょうか。

書きたい事はいっぱいあるのに、時間と能力が追い付かない!
おのれイナイレめ……。楽しませてくれてありがとう。

ではでは、次回があればまたその作品で。
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